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打ちっぱなしコンクリート外壁の特徴やメンテナンス方法を解説

 

打ちっぱなしコンクリート外壁は、デザイナーズマンションなどでよく見られるオシャレなイメージがある外壁です。
この打ちっぱなしコンクリート外壁には、さまざまな特徴があります。
この記事では、打ちっぱなしコンクリート外壁の特徴やメリット・デメリット、メンテナンスについて解説します。

打ちっぱなしコンクリート外壁とは?

 

打ちっぱなしコンクリート外壁は、RC(鉄筋コンクリート造)やSRC(鉄骨鉄筋コンクリート造)の建物で使用できる仕上げ方法です。
RCやSRCは、鉄筋を組んで型枠にコンクリートを流し込んでつくります。

一般的な外壁の場合は、外壁にパネルや塗装で仕上げますが、打ちっぱなしコンクリート外壁では、このような仕上げをせず、コンクリートの躯体をそのまま見せる仕上げとなっています。

外壁には、耐水性を確保するために、撥水剤の塗布が行われます。

コンクリート打ちっぱなしは、デザインにこだわったマンションや戸建てで採用されているのが現状です。

打ちっぱなしコンクリート外壁のメリット

 

打ちっぱなしコンクリート外壁には、さまざまなメリットがあります。
ここでは、このメリットについて解説します。

気密性が高い

打ちっぱなしコンクリート外壁は、コンクリートを流し込んで固めているため、木造などと比較して気密性が高くなっています。

熱を蓄積する

打ちっぱなしコンクリート外壁には、熱を蓄積する性質があります。
外側に断熱材があれば、蓄積された暖かさや冷たさを逃がすことなく、長時間保持することができます。

防音性に優れている

打ちっぱなしコンクリート外壁は、コンクリートで固めた外壁であるため、音を通しにくい性質があります。
コンクリートは木よりも比重が重いため、音を通しにくい点が特徴です。
そのため、木造などと比較すると、防音性と遮音性に優れています。
室内の音が漏れにくく、近隣の人の話し声や車の走行音などが聞こえにくいため、静かな環境で暮らしたい人におすすめです。

耐久性が高い

打ちっぱなしコンクリート外壁の耐用年数は30年〜50年とかなり長くなっています。
コンクリートでできているため耐久性が高く長持ちするため、メンテナンスの頻度を下げることができます。

クールなデザイン

打ちっぱなしコンクリート外壁は、コンクリートの質感を活かした仕上げ方法であるため、クールで都会的なイメージがあります。
また、コンクリートは形状の自由度が高いため、曲線の壁を設けたり、ガラスブロックと組み合わせた壁にするなどのアレンジも可能です。
コンクリートは木材との相性も良く、複数の素材を組み合わせることで、よりオシャレな空間を実現できます。

火災保険料が安い

打ちっぱなしコンクリート外壁は、火災に強いため、木造の建築物よりも火災保険が安くなる傾向があります。
コンクリートは不燃材料であるため、火や熱に強い素材で、RCの場合は1000度の火に2時間さらされても燃えることがありません。

打ちっぱなしコンクリート外壁のデメリット

 

打ちっぱなしコンクリート外壁には、いくつかのデメリットが存在します。
ここでは、このデメリットについて解説します。

外気の影響を受けやすい

打ちっぱなしコンクリート外壁は、外気の影響を受けやすいという特性があります。
コンクリートは熱伝導率が高いため、断熱材が施工されていない場合は外気の気温が伝わりやすくなり、夏は熱気をため込み暑くなり、冬は冷気をため込むため寒くなります。

そのため、暖房や冷房が効きにくく、光熱費が高額になってしまいます。

結露やカビが発生しやすい

打ちっぱなしコンクリート外壁は、外気の影響を受けやすいため、結露やカビが発生しやすくなります。
冬場など、外部と室内の温度差が大きい場合は、外部の冷気が壁や窓から伝わり、室内の湿気を含んだ暖かい空気が冷やされると結露が発生します。
この結露を放置していると、カビが発生する原因になります。

そのため、結露をこまめに拭いたり、除湿器を使ったりするなどの対策が必要です。

汚れが目立ちやすい

打ちっぱなしコンクリート外壁は、汚れが目立ちやすい点もデメリットです。
打ちっぱなしコンクリート外壁は、コンクリートの風合いを活かした仕上げのため、塗装やタイルなどで仕上げをしないため、汚れがつきやすくなっています。

また、雨水や紫外線の影響を受けやすく、シミや変色が起きやすくなっています。

仕上がりが施工業者に左右される

打ちっぱなしコンクリート外壁は、現場で施工を行う施工業者により仕上がりが左右されます。
コンクリートの打ちっぱなしは、コンクリートがそのまま見える仕上げのため、表面を美しく仕上げるためには技術が必要です。
特に、コンクリートを打ち込む前の準備段階や、コンクリートの流し込み、締め固めや養生などの各工程で、職人に緻密な作業が要求されます。

また、季節に応じて施工方法を調整することも必要です。

このように、仕上がりが施工業者によって差が出るため、実績が豊富で技術やノウハウがある施工業者に依頼するようにしましょう。

打ちっぱなしコンクリート外壁はメンテナンスが必要

 

 

打ちっぱなしコンクリート外壁は、風雨や紫外線の影響で劣化するため、定期的なメンテナンスが必要です。
外壁が劣化すると、ひび割れやシミ、カビの発生などの劣化症状が現れます。
劣化症状によっては、外観が悪くなるだけでなく、建物の構造上の問題が発生する可能性もあります。

そのため、定期的なメンテナンスが必要です。

打ちっぱなしコンクリート外壁のメンテナンス方法

 

打ちっぱなしコンクリート外壁では、定期的なメンテナンスが重要です。
ここでは、メンテナンスの方法について解説します。

外壁洗浄

打ちっぱなしコンクリート外壁に、シミやカビなどの付着物が目立つようになった場合は、外壁洗浄のメンテナンスが必要です。
外壁洗浄は、5年に1度程度が目安です。
高圧洗浄機などでコンクリートの表面の付着物を吹き飛ばします。

また、同時にシミも除去できるため、外観がかなりきれいになるでしょう。
コケやカビなどの根がある場合は、薬品を使うことで除去します。

業者に依頼した場合の費用の相場は、

水道水のみの場合は、1平方メートルあたり100~300円、
薬品を使うバイオ洗浄の場合は、1平方メートルあたり200~400円

が目安です。

ひび割れの補修

打ちっぱなしコンクリート外壁は年数が経つと、ひび割れが目立つようになります。
このひび割れには、「フィラー刷り込み」という方法で補修します。

「フィラー」は詰め物という意味で、水の浸入を防ぐためにセメントやモルタルを使います。

費用の相場は、ひび割れ1ヶ所につき1万円〜2万円程度です。
ただし、ひび割れが大きい場合や、補修箇所が多い場合は、10万円以上かかるケースもあります。

壁面塗装

打ちっぱなしコンクリート外壁に、シミやカビが発生した場合は、防カビや防錆のために塗装した塗料が剥がれている可能性があります。
そのため、補修するためには壁面塗装が必要です。

壁面塗装の費用は、使用する塗料によって異なりますが、

撥水剤の場合は1平方メートルあたり1,500円
色付き塗料の場合は1平方メートルあたり3,500円

が目安です。

打ちっぱなしコンクリート外壁のメンテナンスの頻度

 

打ちっぱなしコンクリート外壁は、定期的なメンテナンスが必要ですが、その頻度については使用する素材や工法により異なります。
ここでは、使用する素材や工法別に、メンテナンスの頻度や費用の目安などを紹介します。

撥水剤

撥水剤は防水性を高める目的で塗装します。
打ちっぱなしコンクリート外壁でも、この撥水剤を塗布することが一般的です。
撥水剤は無色透明であるため、コンクリートの質感を損なわないというメリットがありますが、シミなどはカバーできません。
そのため、外観をきれいにする目的には不向きです。

また、撥水剤の耐久年数は2年~7年程度と短いため、メンテナンスの頻度が高くなります。

撥水剤の塗布にかかる費用は、1平方メートルあたり1,500円が目安です。

弾性塗料

弾性塗料は、可塑剤などの添加剤を配合することで、伸縮性を持たせた塗料です。
打ちっぱなしコンクリート外壁の表面にひび割れが発生した場合も、そのひび割れに追随するため、ひび割れが表面化することを防ぐことができます。
ただし、コンクリートの表面を塗りつぶすことになるため、コンクリートの質感が失われてしまいます。
弾性塗料の耐久年数は6年~15年程度で、工事費用は1平方メートルあたり2,700円が目安です。

カラークリヤー工法

カラークリヤー工法は、透明な塗料に着色剤を混ぜた色つきのクリヤー塗料を塗布する工法です。
コンクリートの質感を活かしながら、シミをカバーできるため、補修の跡が目立ちにくく、施工前よりも美観が向上する点がメリットです。

また、防水性能が高いため、コンクリートの中性化を防ぐ効果も期待できます。
カラークリヤー工法の耐久年数は、塗料の樹脂の違いなどにより異なりますが、5年~15年程度です。
工事費用は、1平方メートルあたり3,500円が目安です。

ファンデーション工法

近年、打ちっぱなしコンクリート外壁のメンテナンス方法として主流なのが、ファンデーション工法です。
ファンデーション工法は、耐久性の高い水性のカラークリヤー塗料を用いて、コンクリートの質感を再現していく工法です。
シミや補修の跡が多く、外観が悪くなっている状態でも、コンクリートを保護し、新築時のような外観によみがえらせることができます。
ファンデーション工法の耐久年数は10~15年程度で、工事費用は1平方メートルあたり5,000円が目安です。

まとめ

ここまで、打ちっぱなしコンクリート外壁の特徴やメリット・デメリット、メンテナンスの方法などについて解説しました。
打ちっぱなしコンクリート外壁は、クールで都会的な仕上がりになるため、デザイナーズマンションなどでよく用いられます。
耐久性や遮音性が高いなどのメリットがありますが、外気の影響を受けやすく、汚れが目立ちやすいというデメリットもあります。
打ちっぱなしコンクリート外壁の耐用年数を長くするためには、定期的なメンテナンスが重要で、劣化症状によってメンテナンス方法が異なります。
住宅を長く美しい状態を保つためにも、定期的なメンテナンスを忘れず行うようにしましょう。

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